September 2007
September 15, 2007
リアル!並行世界はアルんだヨ!?/『チャーリー・ジェイド』

●チャーリ・ジェイド CHARLIE JADE
●監督:T.J.スコット / ジミー・カウフマン/ ジョージ・ミハルカ/ ピエール・ギル
●出演:ジェフリー・ピアース / マイケル・フィリポウィッチ /
パトリシア・マッケンジー / タイロン・ベンスキン / ミシェル・
バージャース / ダニー・キーオ / ほか
●DATE;カナダ/イギリス/南アフリカ 2006放映 CSFOXTV 全20話
市内のレンタル店が激安!今月中は、旧作50円でレンタルできる。未見のTVシリーズはこういう機会に「まとめて視たい。」と、予備知識なくレンタルした作品。それが、なんだか一筋縄にはいかない骨太なSF作品だった。
●あらすじ(導入部)
チャーリー・ジェイドは私立探偵だ。美しい恋人ジャスミンと暮らすアパートは、清潔で心地良い。彼の仕事は危険だが、何不自由なく暮らしていた。だが、チャーリーには持病があった。突然襲う頭痛、時々見える違う謎の幻覚、チャーリーは悩み、頭痛薬が欠かせなかった。
ある日、ケティと名乗る若い女がチャーリーに助けを求める。クラブで踊っている時に薬を使われ、レイプされ、路上に放置されたと言う。「家に帰りたい」と言う女に住所を聞くと、「ケープ・タウン」だと言う。「この町の名はケープ・シティだ」と言うチャーリー。ケティは錯乱し事務所を飛び出してしまう。翌日、ケティは死体で発見される。
警察に呼ばれたチャーリーは、刑事から「この女はIDチップのない女だ。どこにもいない女なんだ」と告げられる。自責の念に駆られたチャーリーは、女をレイプした男を探す。男の名はゼロワン・ボクサー、世界中を牛耳る巨大企業ヴィクスコアの創業者の息子だった。チャーリーは、ゼロワン・ボクサーを追って沙漠の町に行く。そこでチャーリーはヴィックスコアの巨大な施設があるのを発見する。砂丘の影から見張るチャリーの目の前で、建物は大爆発を起こす。目を醒ましたチャーリーは、やはり沙漠の中にいた。そこは…。>>>つづきはDVDでどうぞ!
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最近、「並行世界=パラレル・ワールドは実在する」と説く物理学者の本が話題になっている。多次元宇宙はタイム・トラベラーものと重なり、SFでは定番の題材。昭和SF界の鬼才半村良さんの『亜空間シリーズ』、また小松左京さん・筒井康隆さん達、日本SFの名手は多くの名作を残している。学生時代、SF小説ファンだったせいか、本作『チャーリー・ジェイド』には微妙に懐かしい雰囲気があった。

『チャーリー・ジェイド』の世界は、3つのパラレル・ワールドが交錯する。アルファー界、ベータ界、ガンマ界と呼ばれる世界は、同じ地球だがまったく環境が違う。チャーリーの住むアルファー界は徹底した管理社会だ。大戦争の結果、大気汚染が進み、経済は4つの巨大企業が独占している。人々はIDチップを手首に埋め込まれ、階級分けされている。チャーリーはランク2と呼ばれる一般市民、恋人のジャスミンはまともな職業にも就けないランク3だ。ベータ界は、今の世界とほぼ同じ、渾沌が支配している。そしてガンマ界は、環境汚染を解決し、豊かな自然に囲まれた美しい世界だ。簡単に言えば、最悪の未来と理想の未来、そして現在と言うことになる。映像では、モノトーンのように薄暗いアルファー界、現実感のあるベータ界、ビビットでコントラストの強いガンマ界と区別されている。
一応、ベータ界がリアル界の設定なのだが、チャーリーの住むアルファー界がやけにリアル!もう、ほとんど今の日本やアメリカに重なるのだ。世界企業に経済は牛耳られ、一部のエリートと法の庇護(福祉)のない貧しい人たち。身分はクレジットカードや銀行の残高で区別され、医療は高額所得者と貧しい人の間ではまったく違う治療が行われている。そして、居住区は高額所得者層とホームレスの間では、ほとんど行き来がない。チャーリーの住む世界は陰鬱で暗く、不安神経症のような世界、実にリアルで怖い…。
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本作『チャーリー・ジェイド』は南アフリカで撮影されている。南アフリカは、ごく最近まで極端なアパルトヘイトが行われていた。白人優先、アフリカ系の人たちはひどい差別にさらされていたのだ。本作では、その不条理で理不尽な空気感が濃厚に漂っている。実際の社会問題はサイド・ストーリーに生かされており、SFでありながら重いアフリカの現実を描いている。
白人による人種差別、レイプ、臓器売買、ダイアモンドを巡る殺人などなど、本作の暴力シーンは非常にリアルだ。日本と言う島国に住んでいると、どこか平和ボケしてしまうのだが、この暴力と殺戮が日常茶飯事の世界が、今の地球のリアルなのだろう…。資源の枯渇、地球環境問題、巨大企業による市場支配、格差社会による新貧民層の増加etc.、チャーリーの住むアルファ界の問題は皆、日本の現況だ!。鬱傾向の人には、本作は相当ハード!覚悟して視た方が良い。
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環境汚染問題が解決され、豊かな自然の満ちたガンマ界では有色人種も豊かな社会生活を送っている。そんな未来になるには、どんな科学技術、社会機構が必要なのか?溜め息しながら考え込んでしまった。総裁選の方針演説で福田康夫候補が「若者が夢を持てる社会づくり、弱い者、貧しい者に優しい社会づくり」と話されていたが、若者が夢を持つには使命感の創造が第一だし、その手助けとしてのテクノロジーとソフィアが欠かせない。やっぱり、良質の教育って大事だな〜…、と自分の無学を反省しつつ、考え込んでしまった。「ホント、イスカンダルへ行ってコスモクリナーを貰ってきたいヨ!」<<<アニメ好きじゃぁね〜(笑)。
物語の本筋とサイド・ストーリーがややわかりづらいが、娯楽優先で社会意識の薄いアメリカ系ドラマとは一線を画した社会派SF。アップル・コンピューターが提供しており、ベータ界のPCに林檎のマークがあるのが笑えた。
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September 10, 2007
リボンにレースにお菓子!ロココはヤバイ!?/『マリー・アントワネット』

●マリー・アントワネット
●監督/脚本;ソフィア・コッポラ
●原作;アントニア・フレイザー
●衣装デザイン;ミレーナ・カノネロ
●出演;キルスティン・ダンスト/ジェイソン・シュワルツマン/
アーシア・アルジェント/マリアンヌ・フェイスフル 他
●DATE;アメリカ/フランス 2007年 123 分
やっと秋らしい夜空になった。熱帯夜が去り、秋の冷涼な空気を感じるとホッとする。今年も残り三ヶ月余、“光陰矢の如し”を実感する秋なのだ。5月から余り記憶がない(汗)。7月に見て、これも今頃感想など。
●あらすじ
オーストリア・ハプスブルグ家の末娘マリー・アントワネットは14歳になった。髪も結わず、清楚なリボンだけ。ドレスもまだ少女らしく幼気な可憐さが漂う。愛犬のブラシが大のお気に入り。優しい侍女たちに囲まれて、幸せに暮らしていた。
母、マリア・テレジアは国策のために、末娘のマリーを隣国フランスの王太子ルイ・オーギュストに嫁がせることを決める。マリーに渡されたのは小さなルイの肖像画だけ。フランスに向かう馬車の中、マリーは大好きな愛犬を抱いて、窓の外を眺めている。他国へ嫁ぐ重圧、結婚の自覚のないマリーは優しい面ざしのルイを見て、どんなに素敵な王子様か?ウキウキした気持ちしかなかった。
国境ではフランスの迎えが天幕を張りマリーの到着を待っていた。そこでマリーはすべての衣服をフランス製のものと着替え、髪もフランス風に結い上げた。少女らしい清楚なものから、豪奢で華やかなフランス風のドレス。マリーの心はわくわくしていた。だが、愛犬ブラシをフランスに連れていくことも、気心の知れた侍女たちを同行させるのも許されなかった。それは、これから始まるフランス王室での暮らしの気重さを象徴していた。「何ごともフランス風に」、マリー・アントワネットの浪費と逸楽に彩られたフランス生活の始まりだった。
>>>つづきはDVDでどうぞ!
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主演はアメリカの代表的なアイドル女優。『インタビュー・ウィズ・バンパイア』『ジュマンジ』などの子役からハリウッドで活躍し、『スパイダーマン』ではヒロインを演じているキルスティン・ダンストだ。小柄な彼女の容貌は、肖像画のマリー・アントワネットに似てはいないが、腰を絞ったドレスは抜群に似合っていた。
「うわ〜!!!」と思ったのは、彼女が国境の天幕で見せる全裸の後ろ姿。お尻の窪みや、背骨の線が、華奢でお人形さんみたいに綺麗だった。本作はマリー・アントワネットの寒そうな着替えシーンや入浴シーンが多く登場するが、彼女の清潔感溢れる少女体型が映画の雰囲気にすごく合っていた。
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他のレビューや批評家の文にあるように、ソフィア・コッポラの『マリー・アントワネット』はファッションをコンセプトにした歴史ファンタジーだ。綺麗なドレス、綺麗な靴、綺麗なインテリア、薔薇、香水、お菓子、宝石etc.、あらゆる贅沢品がマリー・アントワネットの暮らしを彩る。数十万、数百万、数千万、数億…、天文学的な消費!!彼女の生活によって国家予算を危機に陥ったことは、有名な歴史的な事実だが、そこまでマリーを野放しにしていた旦那ルイ16世はマリーを愛していたのだろうが…、歴史の不幸に王家は飲み込まれてしまう。※一見、無能のグズに見える王様だが、歴史観によると善政を布いた良い王様だったらしい。ルイ16世の援助なくして「アメリカの独立ななかった」と云う歴史家もいた。
映画でも歴史でも、母が多産(10人以上!)だったせいか?子供づくりだけがマリーの務めのように言われる。初夜のカーテンの外には沢山の王族が控え、朝の着替えも夜のチェックのように、20人以上の王族の女たちに全裸をジロジロ見られ!?!?!、出産の時も廻り中人ざかり!!マリーの人格なんてまったく無視状態。
そんなフランス王室への復讐のように誇り高いオーストリア皇女は浪費に励む。その無駄使いっぷりを堪能するのが、本作の最大の楽しみであり、醍醐味なのだ。歴史的な事実はそんなに重要ではない。ラスト・シーンはフランス制作の『恋する王妃マリー・アントワネット』が斬頭台までだったに比べ、革命前に王宮を脱出するところで終わっている。この逃亡は失敗に終わり、いっそうマリーや王家の立場を悪くしたのだった。
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王太子妃から王妃になったマリーはいかさま賭博で大負けしたり、お忍びで仮面舞踏会に出掛け、フェルセン伯と恋に落ちたりする。本作のテーマはマリーの浪費とファッションなので、有名なフェルセン伯との関わりもごくあっさりとしか描かれない。(※余談だが、フェルセン伯は騎士道精神的にマリーを愛し、最後まで彼女の救助に尽力する。だが、結果は民衆による屈辱の処刑!悲嘆したフェルセン伯は以後庶民を憎み、最後は庶民に虐殺されるという悲惨な最後を遂げる。)
そんな不幸な未来はどこを吹く風!マリーはモーツゥルトのオペラを自分が演じたり、音楽と贅沢を楽しむ。堅苦しいベルサイユ宮殿を逃れて広い敷地の中に、のどかな農村テーマパークを立てたり、マリーはお金を使うことに関しては天才的だったと溜め息もの。
自分で世話をする農園のシーンでは幼い王女と王子を連れているのだが、この二人の子役が息を飲むほど可愛い。こんなに可愛い子役を見たことがない!!!まさに恋月姫さんの人形が動いているような可愛さなのだ。この子供たちだけのために本作DVDを購入したいと思ったほどだ。
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工芸やファッション、芸術は、浪費する王がいると急速に深化、進化、発展する。もし、マリー・アントワネットが質実剛健、質素倹約が好きな女性だったら、今日のモードの都“パリ”はなかったかもしれない。今風の香水、ハンカチ、入浴の習慣、さまざまな料理やお菓子、それはマリー・アントワネットがフランスにもたらしたものだ。
マリーを追い詰めたのは困窮した民衆だったが、この時代の冷害は日本の富士山噴火によるものだ。「もし、浅間山が噴火しなかったら?」マリー・アントワネットは天寿を全うし、ナポレオンも出現せず、凱旋門もなかったかもしれない(笑)。フランス王室が今もあり、離婚したダイアナ元妃を庇護してかもしれないetc.。
ロココ大好き、薔薇と天使大好きな女子はこのDVDは家宝です(笑)。
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September 09, 2007
青春してる美少女版オーメン!?/『ポイントプレザントの悪夢』

●ポイントプレザントの悪夢
●原題; Point Pleasant vol.2
●制作;ジョン・マクラフリン/マーティ・ノクソン
●出演;エリザベス・ハーノイス/グラント・ショウ/サミュエル・ペイジ 他
●DATE;2005年 アメリカTVドラマ 全13話 7巻
レンタルしたDVDにおまけで第1話が収録されていた。悪魔ものは一応チェック(?)しているので、サービス・ディーにまとめてレンタル。7月に見て、今頃感想など(汗)。
●あらすじ
ニュージャージー州、ポイントプレザント。
夏休みのビーチは、たくさんの若者で賑わっていた。高校生のジェシーとテリーはライフガードのアルバイトをしていた。ジェシーの恋人ホリーがジェシーを誘うが、真面目なジェシーはそっけない。ジェシーの父は保安官をしており、彼は正義感の強い若者だった。そこに、突然の嵐がやってくる。ジェシーは荒れる海に人が漂っているのを見つける。
助けられた少女は、医師ベンの家に運ばれる。ベンはジェシーのクラスメート、ジュディの父だった。少女の名はクリスティーナ。ニューヨークの高校生、旅行中に過って「船から落ちた」と言う。ジュディの姉イザベルが海で死んでから、母メグは落ち込みがちだった。しかし、クリスティーヌの出現で、メグは見違えるように元気だった。また、容姿に自信がなく消極的だったジュディも、都会的なクリスティーナと一緒にいるだけで、積極的になれるように感じていた。
クリスティーナは執事を二人暮らし。父は商用で外出がちだった。また母親は、クリスティーナが赤ちゃんの頃に失踪したと言う。クリスティーナが助けられたポイントプレゼントは、母の生まれ故郷だった。そのことを知ったジュディは「夏の間、私の家に滞在したら良い」と提案する。ジュディの母は大喜びで彼女の部屋を用意するのだった。
その晩、二人は海辺のパーティに出かける。火の廻りで騒ぐ若者たち、仲の良いホリーとジェシーを見て、クリスティーナの目が怪しく光る。その直後、ジェシーの車がガソリンスタンドで火に包まれる。同乗していたホリーは危うく難を逃れるが、それはこの町に起る不幸な出来事の序章に過ぎなかった。
ジェシーの母はポイントプレゼントの観光ガイドをしていた。観光客を案内中に、引っ越してきたばかりのボイドに話しかけられる。その後、奇妙なことが起る。普段は話すことのないポイントプレゼントの歴史、陰惨な過去の事件を話してしまう。観光客は眉をひそめるのだった。
クリスティーナの出生の秘密は?そしてボイドの正体は? >>>>つづきはDVDでどうぞ!
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日本的に言えばアイドル系ドラマ。半分悪魔と言えば『デビルマン』の不動明だが、本作では金髪碧眼の美少女が主人公。主要人物は高校生とその親たちだ。アメリカではティーン・エイジャーを主人公にしたホラーが人気(?)なんだそうだ。主人公を演じるエリザベス・ハーノイズは、金髪で可愛い美少女だが、いかにもアメリカ人的な女の子(時々見せる表情がパリス・ヒルトンや他のお騒がせアイドルに似ている)。都会的で快活、オカルトの主人公としたら、神秘性に欠けるかもしれない。
意外と可愛いのが、おさげの眼鏡っ子だったジュディ。クリスティーナのアドバイスで髪型を変え、どんどん積極的になっていく。この物語の中では一番良い役のように思ったりする。初回、女の子のビキニ姿がたくさん映るのだが、視聴率稼ぎ「掴みはOK!」と言っているみたいだった(笑)。巧く作れば、もっと良い作品になっただろうと思う点が沢山あり、やや残念。オカルトは耽美系にしてもらいたい(?)。「ビキニより違うエロスがあるだろ〜!?」と、突っ込みを入れたくなったのだった。青春ものとオカルトを同時に描くのは難しい(笑)。
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本作は“666”の痣を持つ悪魔の子供『オーメン』のバリエーションになる。
“666”は有名な『ヨハネの黙示録』の中にある最後の審判の前に現れる獣を表す数字。オカルト学的にヒットラーが「その獣だった」と言う説もある。西暦2000年グランド・ミレニアム直前に反キリストの盟主“悪魔のプリンス”が何処かで生まれると占星術師が言い出したこともあり、“666”は格好のテーマとなっている。※占星術師の言う反キリストは1963年6月生まれとか(笑)。

本作『ポイントプレザントの悪夢』は、悪魔の父と人間の母を持つ主人公クリスティーナが、自分の中の悪魔性と戦う側面を持つ。「普通の女の子のままでいたい」と願うクリスティーナ…。だが、過酷な運命は彼女を孤立させていく。
『オーメン』などの類似作品では悪魔の子は最初から悪魔としての本性を持つが、クリスティーナは少し違う。彼女は普通の女の子で、恋もしたいし、生き別れた母とも再会したいと願っている。
しかし、彼女と関わりを持った人たちは、隠された欲望を押さえることが出来なくなる。それが悪魔のパワーだとしたら、今は悪魔パワー全開の世の中?!。『オーメン』のダミアンは悩まないが、クリスティーナは自分の存在を悩む。悪魔の子だが、“邪悪でない”と言うのが、本作の特徴かもしれない。逆にバチカンの戦士らしい謎の組織が後半登場するが、この人たちは意外とサイコで危ない雰囲気。半分悪魔なのに、可愛くてケナゲ!、視聴者はクリスティーナに同情する作りとなっている。
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全13話はTVシリーズとしてはかなり短い。
低視聴率でシーズン2が作られることがなかったらしい。ラスト・シーンはどう見たって、『つづく』の文字が似合っていた。裏切られた後のクリスティーナのキレッぷりが見物!悩める悪役ボイドのサイド・ストーリーももっと見たい。住民はどうなったのか?そもそも謎のバチカンの組織って何?気掛かり度100%!?
完全覚醒したクリスティーナの勇姿が見たかった。
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September 08, 2007
仲悪兄弟!サミーの運命は如何に?/『スーパーナチュラル』シーズン2

●スーパーナチュラル/SUPERNATURAL
●セカンド・シーズン
●出演;ジャレッド・パダレッキ/ジェンセン・アクルス 他
●DATA;アメリカ(The WB)2006年9月13日-2007年4月27日 放映
『スーパーナチュラル』の類似先行作品としてはヒット作『Xファイル』がある。しかし、本作は基本設定を“悪魔のいる世界”としているので、宇宙人の地球乗っ取りがメインだった『Xファイル』とは、似て非なるものとなっている。またモルダーとスカリーの名コンビは本物のFBIだったが、ディーンとサミュエルは偽FBIにもなる悪霊ハンター。しかし、コンビで喧嘩(意見の相違)が絶えないのは同じ(笑)。
シーズン1DVDを一気見して、すっかりハマッてしまった。シーズン2DVDが発売されたので、また一気見。この手のものは大好き(汗)なので、正直、何度見ても飽きない。また、あれこれ言いたくもなる(笑)。以下、マニアの雑感です。
※下記、多少のネタバレあり。未見の人はご注意ください。
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シーズン1は、恋人と同棲しキャンパスライフを楽しんでいたサミュエルのもとに、疎遠だった兄が尋ねて来るところから始まる。二人の父ジョン・ウィンチェスターが失踪、ディーンが父の捜索協力をサミー(サミュエルの愛称)に頼むのだ。それからの二人は、父の残した手帖を頼りに、悪霊狩りをしながら父を探す旅をしていく。※悪霊の出没するところに父の影がある。
シーズン1で登場する妖怪・悪霊は都市伝説的なものも含めポピュラーなものが多い。例えば、“幽霊ヒッチハイカー”や“人喰い鬼”、“死神”など。さすが、予算が潤沢と言うか?クリーチャーの造型、VFX、怖さの演出に隙がなく、オーソドックスで本当に怖い!。二人はよく墓を暴いているが、欧米は土葬…それも怖い!
物語の構成は、単発の狩り(ディーンはそう呼ぶ)エピソードと、二人の母を焼死させ、サミーの恋人も同様に殺した何者か?の謎を解くエピソードの2本柱になっており、面白さから言えば、後者の方が面白い。これは『Xファイル』の構成と同様だ。またディーンが何度も死にかけて復活するが、何度も死んだモルダーと似ているかもしれない。
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シーズン2は、父との再会から、物語は新たな展開になっていく。ディーンの「俺達、どんどんヤバクなっていく」の台詞どおり、狩りの仕事のヘマが世間に知れ、狩りを理解しないFBIに“カード詐欺”、“墓荒らし”、“銀行強盗”“殺人”などの罪状で追われる羽目になる。それに加え、サミュエル自身の謎=呪われた宿命も明らかになる。正直、シーズン2の半ば頃から、展開はフリーズした感もあったりする。37話、40話は、他のエピソードに比べ、まったく異質で、シーズン3の方向性を占うものになっている。
サミーの運命を過酷なもの(=悪魔の計画)にしている存在との対決はどうにしていくか?
予想はなかなか難しい。結局、オカルトものによくある“悪魔族を根絶出来るか?”と言う行き詰まりにぶち当ってしまう。悪魔は神の影であり、神の裁きの片棒を担いでいる部分もある。キリスト教的に、異国の神は悪魔的な存在になってしまう。チベット仏教の明王などの造型や、ヒンドゥーのカリー神、マヤの神々などは、どう見たって悪魔似。オカルトの西欧中心主義と言うか?結局、異文化摩擦なのだ。
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『スーパーナチュラル』ではキリスト教的なルールに縛られる悪魔(聖水、ラテン語の聖文、護符に弱い)と、異国の神=悪神(基本的には不死)、死霊(塩に弱い)、妖怪(純度の高い金属に弱い)、悪人(人間デス)と6種類の悪しき存在が登場する。一般に、主人公は正義の味方的な清さがあるものだが、ウィンチェスター兄弟の少し違う。悪しき存在と共有するものがある。彼等は基本的に収入はなく、カード詐欺で生活を維持している。
そんな違法性からか?真面目なサミーは常に「何故、戦うのか?」「何故、殺すのか?」と常に悩んでいるが、その原因は内なる存在にあるのだろう。エピソード2では、より狩られる側にシンパシーを感じている。単純なディーンはほとんど悩まないのだが、血に酔う悪癖が顕著だ。それも彼の闇が原因だったりする。「家族(サミー)を守るためなら、なんでもする」と言う彼の信念は、アメリカのイスラム圏に対する態度と似通っており、様々なトラブルの元になっていくのだ。
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私が特に好きと言うか?趣味的にお薦めなのは、
『呪われた肖像画』『禁じられた遊び』。それぞれアンティーク、古い人形、ドールハウスがモチーフになっており、可愛いビクトリアンな少女の幽霊がラブリ〜!(笑)。他と異質だと感じた『呪われたキャンパス』『ハリウッドの亡霊』はウィンチェスター兄弟の新しい魅力(笑)が模索されており、怖いのが嫌いな人にも楽しめると思う。『呪われたキャンパス』は『ツィンピークス』の赤い部屋を思い出し、少し懐かしかった。あまり見たくないのは『羊たちの沈黙』な雰囲気漂う『血塗られた家』。悪霊は登場しないが、これが一番怖いかも…。
ディーンの声、日本語吹き替えの賛否はあるが、本作は吹き替えで見るのが好きだ。オリジナルの方は、二人の声が低くて、子供っぽい兄弟喧嘩を聞くのがキツイ(笑)。エピソード『狼男』でサミーがベッド・シーンを見せるが、マチョな肉体がキャラと合わなくて、ちょっと意外だった(汗)。
ディーンはマギー審司さん、サミーは田辺誠一さんに見えるのは私だけ。お父さんは若山富三郎さん?似カナ〜。。。
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