April 02, 2006

懐かしいB級映画の香り/『サウンド オブ サンダー』3

SS表紙



●サウンド オブ サンダー●
A SOUND OF THUNDER 

2004年 アメリカ・ドイツ
監督:ピーター・ハイアムズ
原作:レイ・ブラッドベリ
出演:エドワード・バーンズ
   ベン・キングズレー
   キャサリン・マコーマック
   ジェミナ・ルーパー
上映時間:104分


毎月1日は映画の日。この映画はここがポイント!¥1800で見ない方が良いかも(笑)。高崎109シネマズで鑑賞。土曜の最終上映入場者は10人。原作が『レイ・ブラッドベリ』と言うことで、見ることにした。レイ・ブラッドベリはすばらしい作家だが、映像化された作品に名作が生まれていないのは残念。今回のこの作品も制作途中で制作会社が倒産!8000万ドル=約100億円の制作費を捻出するのに相当苦労したらしい。アメリカでの興業成績はたったの200万ドル=2.5億円しか回収していない。なんと上映2週間で9割の映画館が打ち切りにしたとか…。さて、そこまで惨憺とした映画とは…

SS
●あらすじ●
2055年、人々は21世紀初頭とさほど変わらない生活を送っていた。しかし技術の進歩は思わぬ災厄の種を生んでいた。人類はついに禁断のタイムトラベルを可能にしたのだ。シカゴの大手旅行代理店タイム・サファリ社は、大金持ち相手に、6500万年前の白亜紀で恐竜狩りを楽しむというツアーを主催する。時空を横断するターミナルを通って、白亜紀に降り立った客は、目の前に迫る恐竜を窒素弾で撃つと言うスリル溢れるアトラクションに大興奮。冒険から帰ればサファリ社の社長ハットンがシャンパンツリーや高価なオードブルを準備して顧客の無事を祝う。ツアーの責任者トラヴィス・ライヤー博士は帰還パーテイに出ないで「絶滅した動物をなんとか復活できないか?」と高性能PC/TAMIに向かっていた。

「パーティの出席も仕事のうちだ」とハットンにうながされ渋々パーティ会場に行ったトラヴィスが目にしたのは、TAMIの開発者ソニア・ランド博士だった。彼女は強引に会場にが乱入し、ツアーの危険性を指摘する。会場を追い出されたソニアを追ったトラヴィスは、彼女からタイム・サファリ社がツァーの危険性を認識していないことを聞く。次のツアーもいつもどおりに行われた。しかしあるアクシデントが潜んでいたのをツアースタッフは見逃していたのだ。その次のツアー、ソニアの心配は現実のものになった。TAMIが送り込んだのは指定より5分先の世界であり、時空間は微妙に狂い始めていたのだった。火山の噴火を逃れ帰還したトラヴィスたち、原因の分からないまま政府はTAMIの封鎖を命じた。

しかし事態は恐るべき方向へと急速に進んでいった。大きな時空のゆがみは世界に異常気象を引き起こし、植物の異常繁茂は都市の景観を一変させた。それは大いなる災厄の序章にしか過ぎない。ソニアとトラヴィスは時空のゆがみを修復するために命がけの仕事に取り組むのだった。

このまま人類は絶滅してしまうのだろうか?

SSひひ■■■
あれこれ、突っ込みどころはあるが、B級映画好きなので、実は面白かったデス。

なんでアメリカでの興業成績が最悪なのか?それは一目瞭然!質の高いCGI作品を沢山見ているからだと思う。画素の荒いCGIやあらゆる部分、特にセットデザインのチープさには、ある意味レトロ。サファリ社の内部など『ゼイリブ』の頃のジョン・カーペンター作品を彷彿させた。大量の甲虫が全身を覆うシーンもカーペンター作品にあったので妙に懐かしい。近未来と言う設定なのに、都市の景観も今の東京とほとんど変わらない。町を走る車もゴルフ場のカートみたいで笑える。地下鉄ときたらまるでそのまま…、ゆりかもめの方がずっと未来的デス。50年後…、なんてそんなものなのかも…と夢にない未来に、まずこの作品がSF作品であることさえ忘れてしまう。

そんなチャチな近未来の情景の中、タイムマシンがまったくリアリティがない。白亜紀の描写も全体の引きがないので、この部分については50年前の映画レベル…。特に火山が笑えます。『はじめ人間ギャートルズ』の火山!?レイブラッドベリの原作が50年前の作品と言うことでそうした?あらゆる点で今のヒット作のレベルに達していない。そこがB級映画のB級たる由縁なのかもしれない。松竹マークのあとの数分で、この制作会社が倒産したことを納得してしまった。

SS魚
*********************
『サウンド オブ サンダー』は神の怒りの意。ギリシャ神話のゼウスや北欧神話のトールは雷の神様。人類が科学によって「神の領域を侵してはいけない」は、映画や小説で繰り返し描かれるテーマだ。遺伝子操作食品など、生命領域ではきわめて今日的なテーマなのだが、本作品ではそんな社会性はまったくない。リズブーンとスタッフに名付けられたマントヒヒザウルスや、巨大コウモリザウルス?、地下鉄の構内で出る謎の巨大魚など、進化系統樹のどのにも属さないような珍種が大活躍する。人の進化系統樹は小さな哺乳類の誕生から始まるが、マダム・ブラバツッキーの荒唐無稽な説では、人間以外にトカゲ型人類がかつて地球上にいたと言う。進化と言うことを考えると今の猿型人間以外にも知的生命体になった可能性のあるのかな〜。。。『進化の波』にそんなことも考えてしまった。

マヤ歴によるともうすぐ人類滅亡らしいし、1999年を免れても2013年、2045年といろんな滅亡カウントは始まっている。環境問題・エネルギー問題・食料問題など、先進国では実感がなくとも貧しい国では深刻な問題になっている。この映画に悪い点があるとしたら『神の怒り』をまったく感じなかったことかもしれない。100億円あったらもっと有意義な使い方が出来るのに…、それが最大の失敗?

東京12CHの午後2時の洋画劇場レベルの面白さです。
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 2005年/アメリカ  監督/ピーター・ハイアムズ  出演/エドワード・バーンズ      キャサリン・マコーマック      ベン・キングズレー  エドワード・バーンズ主演の近未来SFパニックアクション。  2055年、タイムトラベルが可能となり、それを商...
29. サウンド・オブ・サンダー  [ ぷち てんてん ]   April 03, 2006 23:54
昨日見てきました。春休みだから、意外とお客が入っていましたよ♪☆サウンド・オブ・サンダー☆(2004)ピーター・ハイアムズ監督レイ・ブラッドベリ・・「雷のような音」または「サウンド。オブ・サンダー」原作エドワード・バーンズ・・・・・・・トラヴィスキャサリン...
30. サウンド・オブ・サンダー  [ 映画とCINEMAとムービー ]   April 04, 2006 14:05
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36. サウンド・オブ・サンダー  [ ケントのたそがれ劇場 ]   April 16, 2006 17:49
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37. サウンド・オブ・サンダー<ネタバレあり>  [ HAPPYMANIA ]   April 29, 2006 03:34
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38. サウンド・オブ・サンダー  [ 週末に!この映画! ]   May 07, 2006 18:59
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39. サウンド・オブ・サンダー 06年154本目  [ 猫姫じゃ ]   August 03, 2006 18:49
サウンド・オブ・サンダー 2004年  ピーター・ハイアムズ 監督エドワード・バーンズ 、キャサリン・マコーマック 、ベン・キングズレー 、ジェミマ・ルーパー 、デヴィッド・オイェロウォ ふ〜ん、、、こういうお話だったのね。ストーリーはおもしろいです。650....
40. サウンド・オブ・サンダー  [ 琴線〜心のメロディ ]   September 23, 2006 23:23
【2006年3月25日劇場公開】 【ジャンル:SF・ファンタジー】 【観た場所:レンタル・DVD】 面白かった度:★★ オススメ度:★ もう一度観たい度:★ 公開当時は映画館で観たいと思ったものだが、結果、わざわざ観に行かなくて よかったのかな。 あのCGはどうなんで...
41. 映画『サウンド・オブ・サンダー』  [ 茸茶の想い ∞ ??祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり?? ]   March 13, 2007 02:47
原題:A Sound of Thunder 6500万年前の蝶一匹のために劇的で未曾有なタイム・ウェーブが、恐竜ハンティング・ツアーでの些細なトラブルが、・・異常気象に巨大なシダ、未知の動物・・ 2055年シカゴのタイム・サファリ社の社長チャールズ・ハットン(ベン・キング...

この記事へのコメント

1. Posted by 冨田弘嗣   April 03, 2006 03:57
トラックバック、ありがとうございます。バラエティに富んだホームページですね。
 私もB級映画、大好きです。これもアリだけど、でも、はじめからB級とわかって観に行くのと、A級と思って観に行くのは違います。多くの人は、パニックSF大作だと思って観に行っているでしょう。
 B級のような予告をしてほしかった・・・映画館も二流でやってくれたら、納得。残念です。
2. Posted by sabunori   April 03, 2006 05:54
A・C・Oさん、こんにちは。
TBありがとうございました。
あなたは正しかった。
そうです。映画の日、もしくはレディースディに観るのが正解です。
なんと私、公開初日に行ってしまいました。(笑)
(いえね、言い訳すると観たくて観たくて、というのではなく、早く観ないと終わってしまうかな?と思って、なのですが)
なんだか観ていてハラハラドキドキしなかったのはやっぱり主人公たちが「過去を取り戻せば死んだ仲間も生き返る」なーんてドッシリ構えていたせいでしょうか。
それにしても2013年、2045年と人類滅亡説はまだまだ続くのですね。やっぱり食べたいモノは食べておこう・・・。
3. Posted by KGR   April 03, 2006 08:25
TBありがとうございます。

記事中の以下の部分ですが、
>800万ドル=約100億円の制作費
>興業成績はたったの200万ドル=25億円

数字が違います。
制作費は8000万ドル(=約100億円)
興行成績は(200万ドル)=2.5億円
(情報源:Box Office Mojo)

とはいえ、当初公開816館(これも少ないです)
2週間後には62館に減ってしまうほど
ひどいとも思えません。

私の感想は、フォーガットンよりはずっとまし。
4. Posted by にら   April 03, 2006 11:12
SFパニックの骨格を借りて、というよりSFパニックのフリした、サバイバルアドベンチャーでしたね。
なのでSFと思い込んで見て、肩透かし食らった人が多いようです。

個人的には、オチがカオス理論のある「現象」のダジャレになってることと、ベン・キングズレーの髪型だけで、そこそこ楽しませてもらいました(笑)。

てなわけで、TBありがとうございました。
5. Posted by wakana   April 03, 2006 14:27
TBありがとうございました。
>東京12CHの午後2時の洋画劇場レベルの面白さです。
笑いました。たしかに。
6. Posted by たいむ   April 03, 2006 20:17
TBどうもです。

>「神の領域を侵してはいけない」
ブラッドベリの時代には、警鐘がドキドキのSFだったのでしょうねぇ。
B級として、そこそこ楽しめましたね。

>東京12CHの午後2時の洋画劇場レベルの面白さです
(爆)
7. Posted by starblogger   April 03, 2006 21:10
TBありがとうございます。

1800円払った割にはひどい映画だったけど、久しぶりにブラッドベリのことを思い出させてくれたことには感謝。

でもどうせなら、「何かが道をやってくる」とかちびっ子たちにウケそうなファンタジー系を映画化すべきだったと思いました。
8. Posted by A・C・O   April 04, 2006 05:52
>冨田弘嗣さま!
コメントありがとうございます。「評論と感想は違う」 =勉強させてください^^。B級的なキッチュさがなくて、微妙な作品ですが、スタッフのの皆さんは倒産の危機の中、それなりに全力投球しているのだと思いました。映画はなんでも面白く見る方なので^^;、私は楽しかったです。
9. Posted by A・C・O   April 04, 2006 06:22
>sabunoriさま!
いつもTBかえし&コメントありがとうございます。私も予告編に騙され^^ました。でも面白かったです。ヒヒザウルスが天井で眠っているのもお茶目で笑えました^^。TV放映したら絶対に見ます^^。でも100億円の制作費はどこに消えたのか…。日本ならいったい何本映画が撮れるのでしょう?;;。
10. Posted by A・C・O   April 04, 2006 06:43
>KGRさま!
制作費と興業収入の数字訂正を教えて頂きありがとうございます。まさか2億5千万しか儲かっていないなんて(絶句!)思わず、先入観で記述ミスしたのだと思います;;。しかしそんなにひどい映画だとは思いませんでした。私はそれなりに楽しめました^^ヨ〜。フランチャイズ社は04年8月に破産申請を出していますが、今も会長兼CEOのエリー・サマハは製作を続けているそうです。
11. Posted by A・C・O   April 04, 2006 06:56
>にらさま!
「サウンド オブ サンダー」もすごい^^映画だと思いましたが、この映画から「10のスゴイ!」を発見できるにらさまはもっとすごい!と思いました。このスゴイ!映画をもっと深く理解しようと原作本を買いに書店に行ったのですが置いてませんでした;;。にらさんのイラストのファン^^になりました。これからたびたび^^お邪魔します。
12. Posted by A・C・O   April 04, 2006 07:07
>wakanaさま!
wakanaさんが書かれていたように、ヒヒザウルスはあんなに凶暴でなくても良いのに…、と出るクリチャーが皆恐ろしいので泣けました。「レボリューション」も進化したクリチャーがいろいろ出ましたが、同じB級でも明るくて、ずっとセンスが良かった^^ような…。ブラッドベリ原作に惹かれて見た映画ですが、それなりに面白かったです。またお邪魔します。
13. Posted by A・C・O   April 04, 2006 07:23
>たいむさま!
そちらのブログにお礼のコメントを書きに行ったのですが、文字化けの上、トリプル投稿のエラーを起こしてしまいました。申し訳ありません。::&;;。。。
ブラッドベリは大昔大好きだったのですが、すっかりその存在も忘れていました。今回は彼のことを思い出す良いきっかけになりました。環境省のポスター!あれですっかり大作だと錯覚^^して映画館に行きました。環境省!恐るべし^^。
14. Posted by A・C・O   April 04, 2006 07:34
>starbloggerさま!
昔は沢山のブラッドベリの文庫が並んでいたのに…今は数冊です。霧笛は萩尾望都さんのコミックで最初読みました。ブラッドベリ作品は優れた映像化が少ないので残念です。「何かが道をやってくる」これ!見たいです^^。代表作の1つですよね〜。
15. Posted by ミチ   April 04, 2006 18:22
こんにちは♪
TBありがとうございました。
私もB級映画だいすきですよん(笑)
設定とか見せ方は好きなのですが、映像の粗さが気になってしょうがなかったです。
でも楽しめたからいっか〜。
16. Posted by もじゃ   April 05, 2006 01:42
こんにちは。TB&コメントありがとうございます。
制作会社がいろいろあったようですね。
それでも公開するんだったら、ちゃんとしたモノ作って欲しかったなぁ。
じぶんは原作読んだこと無いんですが、原作ファンは納得しないような気がしますねぇ。

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