December 26, 2006

「金魚は川に放し、四代で鮒になる」/映画『大奥』仲間由起恵主演4

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●大奥●
●監督;林徹
●脚本;浅野妙子
●出演;仲間由紀恵/西島秀俊/井川遥/高島礼子/及川光博他

 父が「見たい」と嘘を云うので連れて行ったら半分寝ていた(汗)。

 12/25の昼過ぎ鑑賞、観客はほぼ年配客ばかり。若い人はやっぱり『NANA2』か『エラゴン』でしょう〜!高崎109シネマズは『王の男』と『パプリカ』の予定がない!!(怒)と、文句を書きながら、ちょっとだけ感想など…。

●あらすじ

 七代将軍家継の頃。家継はまだ5才、政治の実権は御用人“間部詮房”にあった。大奥は家継の生母“月光院”と、前将軍の正室“天英院”と側室たち、二つの勢力に分かれ、対立していた。身分の低い出自の月光院は、さまざまな嫌がらせに会っていた。そんな月光院を支えるのは若き総取締“絵島”だった。お茶会の席では、月光院のお茶にはせんぶり(苦)が入れられ、和歌の席では、また嫌味、しかし聡明な絵島は天英院に「本当の教養とは、人の心のわかるやさしさでは」と言い放つ。

 月光院は御用人間部詮房と情を通じており、絵島は知っていながら目をつぶっていた。ある日、天英院一派の女中が間部の後髪が乱れているのを見て、月光院と間部の中を勘ぐる。そのことはすぐさま天英院の耳に入る。それが、きっかけに天英院は陰謀を巡らすことになる。一方、月光院は天英院の企みも知らず、縁結びで評判のご神木に「願かけの紙を結ぶ」ように、絵島に頼むのだった。

 天英院付き女中“宮路”は、人気歌舞伎役者“生島新五郎”に、「絵島を誘惑する」ように依頼する。報酬は三百両と侍の身分。成功後は「西国に逃げてほしい」と云う。上野寛永寺代参の帰路、絵島とお付き女中一行は山村座の芝居小屋へと足を運ぶ。>>>つづきは劇場でどうぞ!!

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 長い!125分。TV4回分放映を一気上映って感じだ。TV版の『大奥』も時々見ていたので、TVの延長な雰囲気濃厚。映画で描きたかったのは「何だろう?」と考えると、「仲間由紀恵さんの美貌と、江戸の町民文化?かな」と思ったりした。

 『大奥』は春日局が作ったそうだ。男子禁制の巨大ハーレム!幕府の総予算の1/4が、『大奥』の着物や贅沢品に消えたそうで(12CH特番ネタ)、最盛期には、なんと2000人の女性がここで生活していた。下位女中は、生家に帰ることも可能だが、将軍の寵愛を受けた女性は、一生ここで暮らす羽目になる。鉄格子のない牢屋!!インビにして華やか、アジア系の王家にもこんな後宮がある。ペルシャ、インド、中国、日本と、非キリスト教圏には、同じようなハーレムが存在した。(脱線)。

◆◆◆

 物語は有名な『絵島生島事件』をもとにしている。実際は絵島(本当は江島)は冤罪の可能性が強い。高遠に幽閉されてから27年も生きているのだから、手厚く遇されていたのだろう。映画では「絵島は町人に出自」だが、実際は甲府藩士の娘。父が早世し、若い頃から奥務めを転々とし、最後は大奥での勤務になる。江戸時代のキャリア・ウーマンって感じかも。映画での生島の刑は重いが、実際はもう少し刑が軽かった。(※事件の発端は芝居見物後、帰城門限が遅れたことだけだった。1500人の関係者が刑を被る。=大奥ガラガラ?)映画の見どころは、CGで作られた江戸の街。(※城内シーンはお馴染みのお寺で撮影されていた)瓦屋根の連なり、お祭りや、明国の親善使節の行列、賑やかで、楽しい。
◆◆◆

 人気俳優“西島秀俊さん”が歌舞伎役者生島を演じている。、歌舞伎役者には独特のDNAがある。彼は現代的容貌で、歌舞伎役者に見えなかった。生島が「女形だったら、良かったな〜」とは、個人的な趣味(笑)。

 大奥の調度や着物、生活感の描写は、好みが別れるだろう。前半、牡丹の花が咲いているのだが、造花で興醒めする。故杉浦日向子さんが、江戸文化や時代考証を研究されていた。彼女の著作から興味をもち、あれこれ江戸資料を読んだことがある。既婚者のおはぐろや、眉そり、着物の着付け方、町民の普段着の柄のお約束etc.、映画での大奥は、絵空事な世界で、実際はもっとお香と白粉の香のきつく、障子ごしのほの暗い中、精美な調度品に囲まれた、美しくも少し暗い世界だったように思う。仲間由紀恵さんも、高島礼子さんも、井川遥さんも皆、健康的で美しい。大奥の上の方々が、もっと病弱な雰囲気だったように思ったりする。

◆◆◆

 金魚が、意味深に使われるのだが、『大奥』は“金魚の世界”ってことなのかな??? 将軍さまが一番賢く!良い子だった!!(彼と同じくらいの)小さい女の子が沢山いる幼稚園みたいな『大奥』だったら良かったな〜。

 着物いっぱい!お正月に気楽に見られる娯楽作です。

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moondrop_aco at 04:39 │Comments(2)TrackBack(0)邦画系  |  映画(あ・か行)

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この記事へのコメント

1. Posted by なんくる    January 05, 2007 14:20
5 確かに、時代劇にしてはあまりにも色鮮やか過ぎて、眩しいくらいでした。
男性の世界でも絵島のような、一途に忠誠心の強いしっかり人はなかなかいないのではないでしょうか。27年間も幽閉生活を強いられたその後の生涯もすごいと思いました。
参考になりました。
ありがとうございました。
2. Posted by A・C・O    January 05, 2007 15:08
こんにちは!なんくるさま♪
コメントありがとうございます。あれこれ書いてますが、お正月らしい楽しい娯楽作でした。仲間さんの真面目な感じが絵島にはとても似合ってました。高遠の幽閉所は生け垣やお掘に囲まれた小さい住宅で、そこでひっそりと暮らしたようです。牢屋でないだけが救いだと思います。また遊びにおいでください。私もなんくるさんの沖縄記事読ませて頂きたいと思います。

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