March 21, 2007
武侠で笑う!美男美女系コメディ!/『剣客之恋』アンディ・ラウ主演

●剣客之恋/(老鼠愛上猫)●
●英題/Cat & Mouse
●原作;三侠五義
●監督:陳嘉上(ゴードン・チャン)
●出演:
劉徳華(アンディ・ラウ)
張柏芝(セシリア・チャン)
黄秋生(アンソニー・ウォン)
李冰冰(リー・ピンピン)他
●DATE;2003年 香港 92分
レンタルで鑑賞。近年、アンディ・ラウは渋めな役が多く、武峡系では白髪のカツラを被った悪役も演じている。アンディは本当に良い人なので、悪役アンディはなんとなく似合わない。本作は時代劇コメディ、こんなに能天気でニコニコした二枚目役は珍しい。彼本来の優しい素顔が画面から伝わるようだった。さて、どんな映画かと言うと…。
●あらすじ
北宗時代、名判官と名高い包拯の手腕で、時世は治まり、皇帝は呑気に歌舞を楽しんでいた。包拯の裁判所には訴訟する者もなく、三侠として名高い剣の達人展昭も閑を持て余していた。友人でもある包拯に勧められ、展昭は休暇ととって、久しぶりに江湖に帰る。10年の歳月は名高い剣客だった展昭を忘れるには十分だった。江湖で一番人気の無芸者は“五鼠(五義)”の末弟“錦毛鼠”。展昭の目の前で“錦毛鼠”は、老人をいたぶる高利貸しを撃退する。展昭は侠気(正義感)のある錦毛鼠(白玉堂)とすっかり意気投合し、義兄弟の契りを結ぶのだった。その晩、錦毛鼠は高利貸し(皇后の実家)の家に盗みに入り、屋根の上で見物していた展昭は包拯などの政府要人の暗殺計画を書いた紙を見つける。
休暇から戻ると裁判所から“三宝(王家の宝)”が錦毛鼠に盗まれる。宝を取り返した展昭は、周囲の勧めで皇女(王の義妹)月華と婚約をし、御猫の称号を貰う。暗殺計画は皇后の横槍でうやむやにされてしまうのだった。月華と一緒に展昭は五鼠の本拠地に乗り込む。義族錦毛鼠は展昭の説得に応じ、王に仕えることになるのだったが…。>>>つづきはDVDでどうぞ!
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4年前のお正月に香港で大ヒットした作品。ぼ〜っと見ていると「これは何…(絶句)」的な映画なのだが、真面目に筋を追うと意外と面白い。それもそのはず、中国ではポピュラーな武侠(侠義)小説『三侠五義』が原作。“中国古典文学大系〈48巻〉三侠五義 (1970年) ”に収録されており、以前、図書館で借りて読んだことがある。本作『剣客之恋』では、“包拯は色が黒い(ドーランで塗っていた)”や“五鼠兄弟の得意技”など原作に沿っているが、別のお話になっている。
『三侠五義』は古い講談話で、最初は本当に猫と鼠の話だったらしい(?)。最初は、大岡裁きの包拯中心の話だった。だんだんと、魅力ある脇役が活躍する枝葉が増え、清朝に『三侠五(七)義』して成立する。日本での単行本は絶版で入手困難。秋田書店プリンセスコミックス『北宋風雲伝』は『三侠五義』をほぼ忠実に漫画化したものがあり、これは書店で入手できる。
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NHKBSなどで、大昔の日本映画を特集することがある。白黒の昭和30年初頭の映画だ。美空ひばりが男装、二枚目俳優(若い頃の勝新太郎や大川橋蔵など)と、唄あり踊りありのラブロマンスだ。最後はハッピーエンドがお約束。本作『剣客之恋』は、そんな古い大らかな時代劇を思い出す。最初のシーン、京劇風の動きで笑え、男同士で仲良く入浴で笑え、剣舞の動きで笑える。呑気な二枚目全開(笑)のアンディのコミカルな演技が秀逸、そして、アクションでは格好良い殺陣がちゃんと用意されている。
相手役は『プロミス』のセシリア・チャンとリー・ピンピン、タイプの違う美女が魅力を振りまく。セシリアは宝塚系の男装(笑)、ピンピンは中原淳一さんの描く乙女風、どちらも古風な趣きがある。アンディだって、古いタイプの二枚目だ。冬の北京で撮影したと言う、都の様子は重厚で北宗の雰囲気が出ている。また、実際に寒いらしく、アンディは毛皮の帽子を被っているのだが、猫耳風の飾りがあって、これがまた可愛い。
『少林サッカー』の付けヒゲもムリムリ(笑)だったセシリアは、今回も付けヒゲ姿。どう見たって女なのに、男だと思い込む展昭(!)、あれこれ突っ込みどころはあっても、気にしないで、華仔(アンディ)の可愛い笑顔を堪能すれば良いお気楽映画だ。
ついでに中国の古典『三侠五義』に親しもう!。
※大きな図書館なら大抵ある全集(中国古典文学大系/平凡社)です。
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