コミック週・月・単系

July 11, 2008

何のために弾くのか?音楽道は厳しい!!/『のだめカンタービレ LESSON125』3

千秋/lesson125





●のだめカンタービレ
 / LESSON125
●作者;二ノ宮知子
●掲載誌;Kiss/講談社



 “のだめカンタービレ”だけのために“Kiss”を購入!?。微妙にもったいない感もあるのだが、ここは買い!。今“のだめカンタービレ”はクライマックスに向かう階段を登っている(独断です。スミマセン)。単行本になるまで待てない!!。

●今回のあらすじ

 千秋に当って砕けた(求婚を無視)晩から、野田恵はアパートから姿を消す。試験間近の音楽院にも欠席の連絡を入れ、姿を見せなかった。試験が迫っているのに、欠席するのは異常事態だった。だが、担当のオクレール先生には、何が起っているか?察するところがあるようだ。

 いつも恵を完全放置の千秋だったが、慌てて行方不明の恵を探し廻る。パリ中から、日本、真澄や恵の実家まで電話をする。だが、誰もその行方を知らなかった。

 その頃、恵はミルヒーの専用ジェット機の中にいた。向かうはロンドン、そこのコンサートにソリストとして参加するために…。>>>つづきは本誌でどうぞ!!

********************************

今回の曲は
“ショパン
 ピアノ協奏曲
 第一番 ホ単調”。

 手持ちCDの棚からこの曲を探す。軽やかで色彩的な曲が得意な野田恵には、難曲のように思う。今までと違う、内面的な音楽的な成長が必要な曲のように感じた。

 野田恵、もうすぐ25歳(?)、音楽家として正念場に立たされている。世界的なオーケストラと共演できるピアニストは世界中で1000人といないかもしれない。55億人の中の1000人!?、これは常人の望める幸運ではない。

■■■

 今回、失敗すれば、恵には後はない(彼女のキャラとして)。昔の夢、幼稚園の先生ですら、復学し、小学校教員免許を取る必要がある。結婚=千秋は?、就職=復学?、自活=プロデビュー?、すべて未定!、野田恵は人生の正念場に立っているのだ。恵が音楽の高みに昇れるように、道を示してくれたミルヒーも問題がある。彼は健康に問題があり、耳も悪くなっている。ミルヒーとの共演も、これが最後になるかもしれない。

 前回から始まった恵の転機は、吉と出るか、凶と出るか?今回では不明だ。

 本作の特色だが、肝心な台詞が少ない。余分な饒舌は多いが、恵も千秋も、オクレール先生、オーケストラ団員、皆、心の中を語るふきだしがない。だから、絵のニュアンスで心理を読むしかないのだが、音のないコミックの世界で、この作業はなかなか難航する(笑)。

■■■

 何故、ミルヒーのバックに渦巻きが描かれているのか?、オクレール先生の言う「アレだとしたら…』のアレは何を指すのか?表紙の千秋の、思わせぶりな絵は何を意味しているのか?

 読者はまったく????だ。作者の頭に中には、今後の展開が決まっており、これらの描写は重要な伏線になっているのだろう。

 今回は頁数も少なく、物足りないまま終了。次回は来月始めの“Kiss”掲載予定。待ち遠しい!!。しかし!!、千秋くん!、君はミルヒーの事務所所属だったはず?、何故、ミルヒーの行動が読めないのかな〜???。直感力不足は愛情不足!?。

ブログランキング・にほんブログ村へ
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

moondrop_aco at 00:10|この記事のURLComments(0)TrackBack(1)

July 10, 2008

未明の空、六花ローザンヌへ/『テレプシコーラ 舞姫 第2部-1巻』4

舞姫/2/1





●テレプシコーラ/
 舞姫 第2部-1巻●
●著者;山岸凉子
●MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ

●編集者による内容紹介
六花…
あんたは強くなれた?
千花(ちか)を喪(うしな)った悲しみを越えて、六花(ゆき)の新たな挑戦が始まる。
山岸凉子、渾身の長編バレエ漫画、待望の第2部ついにスタート!



●あらすじ

 第2部は、高校生に成長した六花が成田空港のロビーに登場するところから始まる。一緒に行くのは、貝塚バレエ団若手のホープ“飯島茜”。茜は風邪をひいていて、真っ赤な顔でうなっており、航空機は大雪で予定どおりフライトしない。窓の外を眺めながら、六花はこれまでのコンクールを回想する。>>>つづきは単行本でどうぞ!

*******************************

 本の雑誌“ダ・ヴィンチ”連載、『テレプシコーラ』第2部の単行本が発売される。

 先天的に股関節のソケットが深い六花は、バレリーナとして大きなハンディを負っていた。それが、バレエを学ぶ若者の憧れ“ローゼンヌ・グランプリ”への出場権を得たのだ。第1巻では、成田からローザンヌまでの道中記に回想シーンや、バレエ団のその後などが断片的に描かれ、話の本筋には至っていない。

 山岸先生は、今回の執筆のため、実際にローザンヌまで取材に行かれており、その様子は同じMFコミックスの『牧神の午後』に詳しい。

■■■

 第2部の見どころは、気の弱い六花の成長と、新たなライバルの登場だろう。もしローザンヌで奨学金を得たら、バレエ留学の話になる訳で、ある程度先々が読めてしまうのだが、閃きタイプの山岸先生のこと、どんな意外な展開があるのか、????なのだ。

 願わくば、バレエ・シューズに画鋲を入れたり、レオタードを破られたり、お守りを盗まれたりなどなど、ベタな意地悪キャラが登場しないストーリーを期待したい。

 山岸先生初期の大傑作『アラベスク』のノンナ・ペトロワは、宿命の師匠との出会いや、さまざまはライバルとの切磋琢磨で大成していった。今の六花にないものは、宿命的な出会いだ。まだ恋もないし、本格的なライバルも登場していない。そろそろ大展開の予感もありつつ、第2巻につづくのだ…。

 雑誌で未読の読者にお薦め!

ブログランキング・にほんブログ村へ
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!


moondrop_aco at 15:53|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

July 03, 2008

Boichiさん、ついに新作発表!!/『すべてはマグロのためだった』5

bouchi/マグロ







●すべてはマグロのためだった●
●著者;Boichi(ボウイチ)
●掲載誌;週刊モーニング
     No.31/2008



 一昨年の『HOTEL』は、圧倒的な世界観の構築で、未読の読者には幻の名作になっている。『HOTEL』の感想は、今も検索からのお客さまの絶えない。そのBoichさん!、久しぶりの“週刊モーニング”登場だ。

●あらすじ
 汐崎潤がまだ子供だった頃。父は寿司屋に連れていってくれた。何のへんてつもない寿司屋だったが、カウンターの奥で握る寿司職人は、老練な印象を与える。職人の蘊蓄はマグロに関するものだった。父は自分は食べずに潤にマグロを食べさせた。赤身、カマ、大トロ、父はもう1カン、潤のために、大トロを頼んだ。職人の手は震え、店内には異様な静寂が流れた。誰も彼も、そこにいる全員、潤以外は、声に出せない嗚咽に肩を震わせている。

 成長し、汐崎潤は科学者となる。彼の研究テーマは…。つづきは本誌でどうぞ!!>>>早く書店に行かないと売り切れ必須!!

●頁横著者のコメント

 Boichです。モーニング読者の皆様お久しぶりです。今回の読み切りも渾身の力を注いで描きました。この作品には私の未来に対するヴィジョン、日本文化に関する心、科学と科学者に関する愛情と思い、SFだけじゃなくグルメ漫画、ギャグ漫画など様々な漫画ジャンルに関する熱情などなど。いろんな意味を込めようと頑張りました。どうか楽しんで頂ければ幸いです。(後略)

*******************************

 本作は、日本人の大好きな“寿司”を題材に、近未来予測から、壮大なスペースオペラまで、たった!!46頁で描き切っている。

 この遠大な視点は、画風は違っていても天才手塚治虫のDNAを感じてしまう。主人公の“汐崎潤”は、名作『火の鳥』に登場する猿田博士のように、『火の鳥』ではなく『マグロ』を求めて悠久の時を旅することになる。最後の頁は、またまた号泣ものだった(感激!!)。

■■■

 作者Boichiは韓国出身の漫画家だ。『すべてはマグロのためだった』は、彼の日本文化に対する愛情と尊敬に溢れた、素晴らしいSFギャク漫画になっている。

 彼の日本文化(漫画)に対する愛情は、ちょっとした小さなコマに名作マンガのパロディがあったりで、爆笑はないければ、クスリとするコワザがあちこちにちりばめられており、本当に楽しい。お約束のように、モエキャラも登場するが、表現は違うが彼女は吾妻ひでおが描く女の子のようなだったりする。

■■■

 Boichiさんは、若い漫画家でありながら、日本の昭和の大作家の正統な継承者のように感じてしまう。無駄な戦闘シーンや、殺戮シーンを描かず、読者に希望の持てるヴィジョンを与えることが出来るのは素晴らしいことだ。この資質は、彼が韓国出身であると言うことも関係しているかもしれない。

 韓国ドラマをDVDで観るにつけ、制作者が視聴者に啓蒙したいと思っている理想や哲学があるように感じる。それは、科学に対する真摯な態度であったり、親子の愛情だったりする。本作では潤の父親の温かさが物語の発端にあり、韓国の親子の関係の濃密さを感じてしまった。

■■■

 嬉しいことに、Boichiさんは“週刊モーニング”連載に向けて、構想中だそうだ。執筆中ではないので、まだ時間がかかりそうだが、期待が高まる。

ブログランキング・にほんブログ村へ
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

moondrop_aco at 12:02|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

June 21, 2008

悪魔の誘惑? 運命の大転換!?/『のだめカンタービレ LESSON124』5

のだめ/12401





●のだめカンタービレ
 / LESSON124
●作者;二ノ宮知子
●掲載誌;Kiss/講談社
●表紙キャッチコピー&リード

 届かなかった
 想いは
 何処へ?

 プロポーズを本気にされず
 傷心ののだめ
 そして、目の前にはミルヒーが…
 なにかが始まる

●最近のあらすじ

 パリ留学も3年目、オクレール先生門下で勉強を続ける野田恵。アパートの友人たちは、コンテストに挑戦する中、恵だけはコンテスト挑戦の許可が出なかった。それは恵の才能を最大限の伸ばそうと考えたオクレール先生の深慮遠望だったが、劣等感の強い恵は、それに気がついていない。

 一方、千秋は指揮者としての階段を確実に登っていた。恩師ヴィエラ先生との再会から、新しい友人関係も広がっていく。特に、中国人ピアニストRuiとの共演をきっかけに、二人は親交を深めていった。

 また、千秋は恵や音大生ばかりのアパートから転居、恵と離れて暮すようになる。一時、スランプだったRuiは、恵の師オクレールに師事。募る千秋への想いを、音楽へと昇華していた。そんな中、パリで催された二人の共演は、素晴らしいものだった。観客席で見ていた恵は、言いようのない嫉妬と失望、落胆を感じる。その晩、恵は千秋に結婚を申し込むが本気にされない。翌日、恵はオクレール先生のレッスンを初めて無断欠席してしまう。

 そんな自暴自棄の恵の前に、ミルヒー(シュトレーゼマン)が現れる。>>>つづきは最新号でどうぞ!!

****************************

 ここ1年ほど、連載の中心は千秋の活躍や、Rui関連で、のだめは腋キャラに徹していた。もともと、著者ののだめに対する扱いは冷淡(笑)。野田恵ちゃんファンの私としては、内心面白くなかった。だが、、、、や〜〜〜っと、面白い気配が漂ってきた。苦節5年(?)、コンテスト1回、サロンコンサート数回しか活躍の機会がなかった恵ちゃんが、やっと大観衆の前で、ピアノを弾けることになりそうだ。>>>作者の恵いじめ(スパルタとも言う)を考えると、難航したり、読者の思惑とは違う展開もありそうだが…。

 【LESSON124】は、単行本になる前に、絶対に読んだ方が良い。長い連載の中の部分と言うより、この回だけで、短編的に完結している。前回、恵は、舞台で輝くRuiと千秋の姿を見て、自分の存在に不安を覚える。千秋の中に自分のテリトリーを確保したかったのか?、ホンキのプロポーズにチャレンジした。それに対して千秋は、恵の「逃げ」と読み、軽くかわしてしまう。逃げているのは千秋の方で、それは女にとって冷淡以下の態度!!。 才能があって、才能を上回る勉強家で、父親は有名ピアニスト、母親は大富豪!?、これが千秋真一の設定。コマに描かれる二人だけのシーンでは、恵は恋愛関係を信じていたと思う。毎度、毎度、飛行機コンプレックスを治してくれた恵に対する、千秋(一応、知らないことになっている)のジコチュウな態度は「???」だ。

■■■

 今回、使われる音楽は恵の弾く“ベートーベン/ピアノ・ソナタ31番”と、オペラ“ファウスト”の中、メフィストフェレスが歌う独唱。

 人生の最高を得るために、失う何か?地上の栄華の後、成功者の多くは奈落に落とされる。そこに神が介在するのか?悪魔が取り引きしたのか?。“メフィストフェレスの誘惑”は、多くの文学者、芸術家の心を掴んだ題材だ。今回、そのテーマが、すごく巧くはまっていて、最高だった!。

そんなわけで、ピアノ曲やオペラのCDなど用意して、読むと何度も美味しいです。
『Kiss』は370円なので、お茶代を1回ガマンして家で読んでください(笑)

ブログランキング・にほんブログ村へ>Please on Click!!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

のだめ/12401

moondrop_aco at 22:25|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

May 28, 2008

コミック界の温故知新と国際化!?/『モーニングツー No,10』2008,7,25

モーニングツーno.10





●モーニングツー
   2008年 7/2号●
●出版社;講談社/月刊誌
●発売日; 2008/5/22

●掲載作品;
『聖☆おにいさん』/中村光
『ファンタジウム』/杉本亜未
『刻刻』/堀尾省太
『BAETITUDE』/やまだないと



**************************

 昨日、紹介記事を書いた『聖☆おにいさん』の掲載誌。

 本誌『モーニングツー』は創刊して一年ちょっと。。我が地元は、辺境(?)なので、書店への入荷数が少なく、仕方なくAmazonで取り寄せることになる。本号も発売日に書店に行ったが、売り切れ、Amazonで購入した。注文時に驚いたのだが、2007年2/3号がナント!コレクター価格の¥2580になっていた。持っているので、売れたくなった(汗)。

 内容だが、週刊『モーニング』の人気作品『不思議な少年』が、本誌『モーニングツー』に移動し、『聖☆おにいさん』の連載があり、“オノ・ナツメ”さんや“やまだないと”さんなど、個性的な作家の作品をラインナップしている。今号では“モーニング国際新人漫画賞”の入選作を掲載し、無名新人の抜擢(『刻刻』/堀尾省太)もあり、既存作家に頼らない独自性を出している。一般週刊誌サイズながら、読みごたえがあり、充実している。

■■■

 本誌の中で、異彩を放っているのが“やまだないと”さんの『ビアティテュード/BAETITUDE』。有名なトキワ荘を題材に、石森章太郎さんを中心とした漫画黎明期を描いた作品。(登場するのは実名ではなく、石森先生は花森になっている)

 今、コアなコミック・ファンのトレンドなのは“石ノ森章太郎”さんらしい。今春、NHKBSで連夜、長時間の『石ノ森章太郎特集』を放映したり、NHK教育『ETV特集』でも『石ノ森章太郎』を放映。『サイボーグ009』から『仮面ライダー』、実験的で詩的な作品『ジュン』、幻の名作『竜神沼』まで紹介した。長時間放送ながら、見ていて懐かしかった。石ノ森先生死後、何年も経過し、また再評価されていることも嬉しかった。※時々、「ハリウッド発のSF映画の半分は皆、石森作品のパクりだ」と思うことがある。

 藤子不二雄先生が描かれた“まんが道”に、トキワ荘時代の青春が描かれている。池袋にあったトキワ荘は映画化され、『まんが道』はNHKで連続ドラマ化された。だが、それらは十余年以上昔のこと。今回の『ビアティテュード/BAETITUDE』を初めて読む読者もいるだろう。うれしいのは、藤子版では余り活躍していない水野英子先生が登場していること。実際に美しい方だが、絵ではボーイッシュでかっこ良い!!

■■■

 他、一味違う、面白い作品ばかり。
 既存の荒れたコミックに飽きた方は御一読ください。

ブログランキング・にほんブログ村へPlease on Click!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

moondrop_aco at 03:03|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

May 27, 2008

脱力系のユルユル聖典!笑ってホロリ!?/『聖☆おにいさん』5

[聖おにいさん] ブログ村キーワード
聖☆おにいさん

●聖☆おにいさん 1 (1)●
 ※セイントおにいさん
●著者;中村光
●出版社;講談社/モーニングKC
●帯;ブッダとイエスのぬくぬくコメディ。
   “笑い”でも世界を救う!
   聖人 in 立川
   こんなマンガを見たことない!!
●裏表紙の内容紹介;
 目覚めた人ブッダ、神の子・イエス。
 世紀末を無事に越えた二人は、
 東京・立川でアパートをシェアし、
 下界でバカンスを過ごしていた。
 近所のおばさんのように
 細かいお金を気にするブッダ。
 衝動買いが多いイエス。
 そんな“最聖”コンビの立川ディズ。

*******************************

 掲載誌は週刊『モーニング』増刊の『モーニング・ツー2(毎月22日発売)』。大ヒット作『とりぱん』に続く、モーニング編集部発のゆるゆるギャグ。内容とか、ネタばれになるので、書きたくないのですが、とりあえず「読んで欲しい」と思い、ご紹介します。『モーニング・ツー2』は月刊化して日が浅いのだが、個性派ぞろいのラインナップで質の高い内容になっている。まだ、読む幸運を得ていない未読信者さんは、単行本も掲載誌も、大きな書店なら店頭に並んでいるので、ご一読ください。

■■■


 拙ブログ管理人は、“最聖”コンビお二人の大ファンだ。トラウマな小説は、『蜘蛛の糸』だし、『ベンハー』や『十戒』を見るとワクワクする。ありがちなことに、仏教系幼稚園でお坊さんの説教を聞いて成長し、最初の英会話の先生は、教会の牧師さん、幼馴染みはお寺のお嬢さん、大学時代はカソリック教会で遊んでいた。

 我が家は伊勢神道系(?)の家系なので、どこの宗教団体にも属していないが、奈良、京都に行けばお賽銭を投げ、ロウソクを立てるし、ローマに行けば、そこら中の教会で、お祈りの真似をしてしまう(爆)。こんな節操のない宗教観をほんの少しだけ恥じつつ、聖なるものの不在感を、宗教の真似事で満たしてしまう。

■■■

 本作『聖☆おにいさ』はそんなバチアタリな私のドツボ!!笑いながら、お二人の実在を信じて、ホノボノしてしまう。実際の地球は、天災、戦争、内戦で、人がバタバタ死んでいて、とてもこのお二人がバカンスをしている閑などない。だから、本作は究極のユートピアを描いたコミックなのだ。

 他の読者の感想に、「日本でしか成立しないギャク」とあった。信仰の篤い国なら、焚書されるかもしれない過激な内容!?>>>NO!NO!、まったく、そんなことないデス。本作の作者は、世界中で一番愛されているお二人を、その個性を活かして、下界日本で遊ばせています。「日本でしか成立しないギャグ」と云うなら、こんなノンキなバカンスは日本でしか味わえない!ってのが、本当なのかもしれない。
 
 『聖☆おにいさん』読んでね!!
 黙して読む!天国はあなたのものです(?)。

ブログランキング・にほんブログ村へPlease on Click!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

moondrop_aco at 05:49|この記事のURLComments(2)TrackBack(0)

May 24, 2008

バレエの原点と、今日を訪ねる本!/『牧神の午後』山岸凉子著5

牧神の午後/1



●牧神の午後●
●著者;山岸凉子
●出版社;メディアファクトリー
     MFコミックス
     ダ・ヴィンチシリーズ
●発売日;2008/3/27
●収録内容
  『牧神の午後』
  『黒鳥 -ブラック・スワン-』
  『瀕死のバレエ発表会』
  『BALLET STUDIO拝見』
  『山岸凉子ローザンヌ国際
  バレエコンクール珍道記』(仮)


**************************

 書店に並んでいなかったので、Amazonに注文。翌日に届いたので、びっくり!

 以前、ボリショイ・バレエ団ダンサーによる『春の祭典』を観たことがある。独特の振り付け、美しい色彩豊かな衣装、プリミティブで静かなエネルギーが沸々していて、なんとも素晴らしいものだった。その時、ニジンスキーのDNAを、ほんのほんの少しだけ感じることが出来た(※ニジンスキー当時の振付は失われている。舞踏歴史家・振付師ミリセント・ホドソン氏、ケネス・アーチャー氏らの尽力で『春の祭典』は復元された。)。また、日本の誇る天才ダンサー熊川哲也さんのステージを観た時も、滞空時間の長さと、ジャンプの高さ、カリスマ性に、この伝説のダンサーのことを思い出した。なんで!?人間が空中で停まることができるのか?。この奇跡のような芸術は、神のギフトなのか…。

■■■

ニジンスキー 『牧神の午後』は、実在の天才バレエダンサー“ニジンスキー”の生涯を、評伝に沿って忠実に描いた作品。天才ダンサーへの尊敬を込めて、山岸先生はいくつかのエピソードに絞り、大幅な脚色は加えていない。だから、同性愛者だっとと云われたことも描かず、物語はあっさりしていると云えば、あっさりしている。ここで、「文句など、畏れ多い!」と思って拝読する。誰とも違う山岸ワールドを読めるだけでもありがたいことなのだ。


 山岸先生はデビュー作以来、ほとんどの作品を読んでいる。この『牧神の午後』の頃から、スランプの予感があり、作品から神憑かりの気配が消えた。今回、収録されているものは、初出に比べ、大幅に加筆、修正されている。表紙のイラストは勿論描き下ろしだろうし、中頁も画面のすみずみまで、細心の仕上がりになった。何より、ベタ(黒塗り部分)がとても綺麗で、山岸先生の繊細な人物画が映えている。

■■■

 『牧神の午後』の初出掲載誌は“ぶ〜け 1989年11〜12月号”だった。この頃の“ぶ〜け”は実力者揃いで、『純情クレージー・フルーツ』の松苗さんや吉野朔実さん、大島弓子先生などなど、連載、読みきりともに、楽しみで、毎号購入していた。山岸先生は角j川書店“Asuka”に、すごく佳いホラーを連作をされていいたが、移籍し、その翌年になる。

 今回の再単行本化(※1991年、朝日ソノラマから出版されている)は、仕上がりが良くて、楽しいアンソロジーになっている。現在の『テレプシコーラ』を描く前提、バレエダンサーの宿命観をよく伝えている。『テレプシコーラ』では、千花ちゃんの悲劇や、六花ちゃんのハンディなど描かれる。それだけ、トップ・ダンサーとして舞台の中央でスポット・ライトを浴びるのは、至難の技!「バレエ・ダンサーの活躍は、どれほどの恩寵なのか?」と、実在のダンサーの生涯から教えてもらえる。

■■■

 『牧神の午後』では、ニジンスキーに、何か霊的な力が宿っているのではないか?と、彼の舞台の前の様子が描かれる。山岸先生自身、神憑かり的な名作を生み出している天才漫画家だ。表現者ニジンスキーの内面的な苦悩を、山岸先生は、誰よりも理解している。バレエ作品に宿る、独特のリアルさは、そこから生まれているのだと思う。

 他、楽しい読み物も満載!是非、『テレプシコーラ』ファンはお読みください。下に画像は、ニジンスキーの舞台写真。本誌と見比べるととても興趣深い。

ブログランキング・にほんブログ村へ>Please on Click!!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

ニジンスキー/2

moondrop_aco at 02:56|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

November 06, 2007

待望の第2部!始動!/『テレプシコーラ』山岸涼子5

●テレプシコーラ 舞姫/第2部 第1回●
●作者;山岸涼子
●掲載誌;ダ・ヴィンチ 12月号

 あ〜〜〜〜〜☆△※×□、、、、やぁっと、六花ちゃんに会えました(泣)。

 待望の『テレプシコーラ 舞姫』第2部が連載開始されました。千花ちゃんが死んで2年余、泣き虫でチビだった六花ちゃんは、高校1年生になっていました。1月生まれの設定の六花ちゃんは、16才になったばかり、顔だちもすっかりお姉さん顔になってました。そ〜言えば、フィギュア・スケートの真央さんも今年16才の高校1年。このコミックの連載開始の時は六花ちゃんは小学校5年生、フィギュアの真央さんも天才小学生としてTVに紹介された時も、そんな年頃でしたね〜(=遠い目)。なんて、先週末のカナダ・グランプリでの真央さんの優勝の演技を観て、ついつい六花ちゃんと重なってしまいました。

●買って読んでね!ちょっとあらすじ

 冷たい雨はミゾレに変わりそうだった。ここは成田空港、ボーイッシュな雰囲気の女性が人を待っている。彼女は菅野先生、バレエ団から依頼を受けて、ローザンヌ・バレエコンクールに出場する二人の生徒を待っていたのだ。最初に現れたは篠原六花、不幸な事件で姉を失った彼女だったが、姉の遺志を継ぎ、バレエに精進していたのだった。六花は、すっかり成長し、高校1年生になっていた。そしてもう1人の出場者は…。>>>つづきは本誌で!!

***************************

 やっぱり、再開はローザンヌからでした。今回は頁数も多く、山岸先生の絵も油が乗ってます。何より、どこか作者の自画像似で、眉毛がらせんになったり、目がバッテンになってた三枚目で泣き虫、ドジっ子キャラだった六花ちゃんがすっかり2の線(=美人さん)になってました。

 ローザンヌは参加者が増え、2006年から1次選考はビデオ審査に変わった。また、振り付け自由だったコンテンポラリーも「平等性に欠ける」の観点から、審査内容が変わったりしている。山岸先生は今回の連載に際し、十分な取材をされており、そこらへんのことも本編で紹介してくれるだろう。

 今回はローザンヌへの道の入口、来月以降が楽しみデス!!

ブログランキング・にほんブログ村へPlease on Click!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!




moondrop_aco at 18:05|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

June 07, 2007

魂魄の留まり、それは心の行方…。/『ヴィリ』山岸涼子5

●ヴィリ 第6回●
●作者;山岸涼子
●掲載誌 ダ・ヴィンチ/2007 7月

先月は恐怖のラストシーン!?。今月も発売日に本屋に急行!

●先月号からのあらすじ

 公演を間近に控えた礼奈は、ホールの下見に行く。前日の高遠と舞のことが頭から離れず、踊りに集中できない。舞台に立つと袖に誰かいる。それは自分のために主役を踊ることの出来ない三船のようにも見えた。思わず、歩みよる礼奈…、そこには奈落が口を開けていた。

 奈落に落ちた礼奈…。気がつくとレッスン場にいた。アルブレヒト役のジャンが来日し、レッスンに参加するところだった。ジゼル役として紹介されるのは…、バレエ団に帰国後復帰したばかりの真実だった。自分の状況が理解できない礼奈は「死んでほうがまし!」と小道具のアルブレヒトの剣で喉を突く。

 そして、公演の日になった。>>>つづきは本誌でどうぞ!!

***********************************

 先月の最後はホラーの香りが漂っていたが、今月はホラーになっていた。幻視者の山岸涼子先生が描く“霊”は本当に怖い。随分と昔のことになるが、山岸先生は創刊間も無い“ASUKA(角川)”でホラーばかり描いていたことがある。山岸ホラーの傑作が多く描かれたものこの頃だ。この世にいないはずの人の視点で描く作風は今市子さんの作品などに影響を感じることがある。本作はそんな油の乗った頃の山岸作品の雰囲気がある。台詞だけ、まったく人物の描かれない3頁は、観る者の心の奥の闇を呼び出すようで、本当に怖い…。

■■■

 Kバレエカンパニーの本公演で“海賊”を踊るはずだった熊川哲也さんが靱帯損傷で舞台を降番してしまった。日本の代表的なプリマ草刈民代さんもやはり故障を理由に“白鳥の湖”の全幕通しを「もう踊らない」と宣言された。お二人の舞台は拝見しているが、神業のようなテクニックと優美さで生の舞台の素晴らしさに圧倒されたことがある。一度だけかぶりつきのようなファン倶楽部席でKバレエカンパニーの公演を観たことがあった。近いから感じる飛び散る汗やはげしい息づかい、トゥシューズと床が擦れる音etc.、バレエと云う芸術の激しさを感じることが出来た。

 バレエと云う踊りには魔物が棲んでいる…。それは悪魔かもしれないし、天使かもしれない。そんなことを今回の『ヴィリ』で考えてしまった。


 次号はおそらく最終回!!奈落の前に立つ礼奈は何を思うのだろう。

ブログランキング・にほんブログ村へ>Please on Click!!
◆ブログランキング参加中。乞う!クリック!

moondrop_aco at 07:38|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

March 24, 2007

のだめ第二部終了!?/『のだめカンタービレ』lesson 1063

kiss/no.7

●のだめカンタービレ/lesson 106●
●作者:二ノ宮知子
●掲載誌;Kiss No.7 3/24発売

 今日は発売の“Kiss No.7”、フィギュアスケートを題材とした新連載もあり、楽しい内容になっている。の、、、、だが、、、、○×△◎。『のだめカンタービレ』の内容が!!

◆◆◆

 なんとなく、これで最終回でも良いような感じなのですヨ!(以下、ネタバレ)続きを読む

moondrop_aco at 17:04|この記事のURLComments(0)TrackBack(1)